人気ブログランキング | 話題のタグを見る

エジプトの旅(続き)

カイロ滞在中に、同僚がルクソールの近くにリン鉱石の鉱山があるので行こうと提案してきました。
今回の仕事に関係があり、私たち3人ともリン鉱石鉱山を見たことが無かったので、同僚が先方にアポイントを取ったところ、土曜日ならOKという返事で、現地ガイドと4人でルクソールに向かいました。
ルクソールに着くと、相手先の会社の車が迎えに来ていて、そこから3時間ほど砂漠の中を車に揺られて、鉱山に着きました。
会社幹部の案内で、鉱山を見学させて貰い、辞去しようとしたら、折角日本から来たのだから、ゲストハウスに泊まっていけと強く勧められ、ご好意に甘えることになりました。

会社の会議室で食事ということになり、飲み物はと聞かれました。気温40度のところを一日過ごしてきたのですから、喉がカラカラでした。ダメ元でビールが飲みたいと言いましたら、向うの人が何か相談して用意できるとの返事でした。
それから食事が始まり、2時間経過したのですがビールは出てきません。諦めかけた頃にようやくビールが到着しました。事情を聞いたら、車で片道1時間かけてビールを買いに行ってくれたのだそうで、とても感激しました。

あまり冷えてはいないが、心のこもったビールで食事を頂き、その後は会社の娯楽室に案内されました。
恐らく、彼らは日本人というものを始めて見るのでしょう。社宅から大勢の社員が子供を連れて、出てきました。
私は、事前に日本の5円玉を用意して持って行ったので、子ども達に5円玉を配りました。5円玉は、金色で穴があいていて、世界でも珍しい硬貨だそうです。子ども達は皆大喜びで、社員たちからも感謝されました。これこそ本当の“ご縁”になったわけです。
部屋に卓球台が1台置いてあったので、それからは皆で卓球大会となり、我々もエジプト人も混ざりあって、ダブルスのゲームが始まりました。
疲れてくると飲み物を飲みながら、休憩するのですが、その娯楽室から外を見ると、木立の間からナイル河が見えました。ナイルはカイロに行く頃は、川幅が狭くなりますが、この辺りの上流にくると、とても大きな河で、ゆったりした流れを見ていると気持ちが和んできます。
私達が知っている現地語は、唯一“シュクラン”(ありがとう)だけですから、お互いに言葉は全く通じないのですが、実に和気あいあいの楽しい夜を過ごすことができました。

海外で、こういう暖かい人情に触れると、本当に感激します。

翌日は、ルクソールまで送って貰い、折角なので周辺を半日観光しました。カルナックとルクソールの両神殿、王家の谷など数々の遺跡は、そのスケールの大きさと素晴らしさに圧倒されました。
10年以上経ってから妻と再訪しましたが、いままで旅行した中で、これを越える遺跡はありません。
エジプトはルクソール以外にも、アブシンベル、アスワン、ギザのピラミッドとスフインクス、アレキサンドリアと、見所が一杯です。

写真は、エジプト・ギザのスフインクス、遥か後方にピラミッドが見える。
エジプトの旅(続き)_c0051938_1134410.jpg

by kanekatu | 2005-04-25 11:04 | エジプト

憂きな中にも旅の空


by kanekatu