バルト三国旅行記(6)リトアニア・ヴィリニウス
2015年 06月 22日
聖ペテロ・パウロ教会はバロックの街ヴィリニウスを代表する建物で、建物そのものは1675年に完成しましたが、内装に30年掛かったと言われています。
協会内に入って先ず驚くのは彫刻の多さです。約2000体あると言われる彫刻はどれ一つをとっても同じものはありません。テーマは聖書、神話、リトアニア戦史から採ったものが多く、人物や動物、植物など多岐にわたっています。
祭壇に掲げられた絵はペテロとパウロが抱擁している姿が描かれていますが、他ではこういう構図の絵は見られないでしょう。
天井から吊り下げられた金属製の舟は、ノアの箱舟でしょうか。
女性像で一人だけ建設当時の服装をしていますが、これは彫刻家の奥さんをモデルにしたようです。
教会に骸骨の彫刻というのも珍しいです。人は富や財産を貯めても最後は骸骨になるんだという寓話だそうです。
夜明けの門は、かつてあった城門の中でこれ一つだけ残された門です。門の上部にあるリトアニアの紋章はソ連時代にはここでしか見られなかったそうです。
裏から見ると2階部分が礼拝所になっていることが分かります。
ギリシア神殿のようなファザードを持つ大聖堂は、中世期にリトアニアがキリスト教に教化されたシンボルともいうべき教会で、13世紀の創建。今のようなクラシック様式に改築されたのは18世紀になります。
外壁にはこうした彫刻が埋め込まれています。
祭壇に描かれた絵は聖カジミエルの姿で、納棺して120年後に棺を開けたら全く同じ姿だったという奇蹟を起こした聖人です。
大聖堂の鐘楼は高さ53m。
この後、リフトでケディミナスの丘に上り、新市街を一望。
ケディミナスの塔は、かつての城壁の塔で現在は博物館になっています。
ヴィリニウス大学は16世紀の創立。現在は2万名の学生が学んでいます。
聖アンナ教会は15世紀末に建てられた後期ゴシック様式の建物で、33種類の形の異なったレンガが使われています。建設当時の姿を今にとどめていて、火焔式ゴシック様式の傑作と言われています。ロシアを攻撃したナポレオンが途中ここヴィリニウスに立ち寄ってこの教会を見て、フランスに持ち帰りたいと賞賛したというエピソードが残されています。
ベルナルディン教会は15世紀創建、16世紀に改装されましたがソ連時代に壊されてしまい、いま修復作業が進められています。
昼食は赤かぶのスープと、
名物料理のコルドゥーナイ(水餃子)。
ビールにはよく合っています。
午後は郊外のトラカイの観光です。