ベラルーシ・ウクライナ・モルドバ訪問記(8)

6日目はウクライナのオデッサを出発し、最後の訪問国モルドバに向かいます。
その前に、モルドバの中にあるもう一つの独立国。沿ドニエステルを訪れました。
下の地図に示したように、ドニエステル川の東岸で東側はウクライナと国境を接しています。長さはおよそ200km、幅は一番細い所で4kmという細長い国土の国です。
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18世紀にロシア帝国は、西の国境であったこの一帯を防衛する意味もあってロシア人、ウクライナ人が移住させました。
ソ連時代はソ連を構成する国の一つとなりましたが、ソ連崩壊後にモルドバ民族主義の昂揚により、モルダビアからモルドバへの国名変更や主権宣言が行われました。
これに対して、1990年にドニエストル川左岸のロシア語系住民が「沿ドニエストル共和国」として独立を宣言。1992年にはトランスニストリア戦争に発展しましたが、その後和平協定が締結され、ロシア、モルドバ、沿ドニエストル合同の平和維持軍によって停戦監視が行われています。
平たく言えば、ルーマニアの影響の強いモルドバに対して、親ロシアの住民が分離独立をしてしまったということです。
何だか旧ユーゴに似てますね。
緩衝地帯を通過した感じでは、停戦監視は主にロシア軍によって行われている様子で、ここでもロシアの影響力が及んでいるなと思いました。

国際的な承認は得ていないとはいえ独立国ですから、国境ではウクライナから出国しモルドバへ入国。次いでモルドバを出国し、沿ドニエステルへの入国手続きを終えてこの国に入ってきました。
正式国名は、沿ドニエストル・モルドバ共和国。
国旗。
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言語は、看板を見る限りではキリル文字一色で、会話もロシア語を多く使われているようです。
首都は、これから向かうティラスポリ。
面積は、4162km2.
人口は、47万5千人。
通貨は、沿ドニエストル・ルーブル (PRB)。
一人当たりGDPは不明ですが、モルドバよりは高いと推定されています。

入国して先ず目に付くのは一面のブドウ畑です。
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ヒマワリの栽培も行われています。
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ドニエストル川。
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先ずは昼食レストランへ。
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もちろん先ずビールです。料金は本来はこの国の通貨で支払うんですが、便宜的にモルドバの通貨を認めてくれました。
昼食のメイン。
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美人のウエイトレス。
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午後からはティラスポリ市内の観光。
市議会の前にはレーニンの胸像が置かれていました。国会の前は立像でした。
未だレーニンは死なず、といった所でしょうか。
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アレクサンドル・スヴォーロフの像。
ティラスポリは1792年に、第二次露土戦争を戦ったロシア帝国の軍人アレクサンドル・スヴォーロフによって建設されました。
建国の英雄ですね。
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トランスニストリア戦争の慰霊碑は、モルドバからの独立闘争で犠牲になった人々を慰霊する碑です。
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幹線道路に立てられた看板には、国章が描かれています。旧ソ連の国旗がデザインされていて、この国の性格を表していうようです。
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正教会。
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アパートはソ連スタイル。
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これは何かの政府機関のオフィスだと思います。
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ドニエストル川の河岸では、沢山の人が水遊びを楽しんでいました。
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この後、地元のスーパーに立ち寄り、買い物をしてレジでモルドバの通貨を出したら拒否されてしまいました。
昔のソ連に迷い込んだような、不思議な国でした。

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Commented by saheizi-inokori at 2017-08-15 21:54
こういう国があることを知らなかったです。
ありがとう。
Commented by kanekatu at 2017-08-15 22:57
佐平次様
私も今回のツアーが無ければこういう国を知ることはなかったでしょう。
第二次大戦でウクライナに攻め込んだのはドイツ・ルーマニア連合軍でした。そうした歴史的な事情もあって、こうした国が出来たんだと思います。
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by kanekatu | 2017-08-15 11:03 | 沿ドニエステル | Comments(2)

憂きな中にも旅の空


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