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イスラエル紀行その21(最終回)

夕方ベツレヘムからエルサレムに戻り、マハネー・イエフダ市場の中を歩きました。どの商店の店先にも沢山の商品が並べられ、多くの買い物客で賑っていました。
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食材はいずれも豊富で、魚は日本では見られない珍しい種類のものが目に付きました。
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市場の出入り口は兵士が警備しており、入場する時は金属探知機の検査があります。この辺り、いかにもイスラエルらしい光景です。
未だあどけない表情の女性兵士は、カメラを向けると軽くポーズをとってくれました。可愛らしい顔と手に持つマシンガンとが、何ともミスマッチですね。
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日本人の男性達は、マシンガンを持って歩いている女性兵士に、いちいち「オッ」と反応していました。お父さん、ヘンなことすると撃たれますよ。

イスラエルでは原則として全ての国民には徴兵制がとられており、男女とも18歳になると、男は3年間、女は1年9カ月間、兵役につかなければならない。さらに、兵役義務終了後から、男は41歳まで、女は24歳または結婚するまでの間、年2~4週間の勤務が義務づけられています。
私が知っている限りでは、男性の兵役の厳しさはスイスと並びますが、女性への兵役は恐らく世界一ではないでしょうか。
現在の正規軍の兵力は、陸軍12万5千人、海軍8千人、空軍3万5千人、予備役は43万人です。有事には大量の予備役を短期的に召集することで、常備兵の不足を補っています。装備は主としてアメリカ製で近代化し、中東地域でもっとも強力な軍隊を構成しています。

ツアー客のウヨのお父さんは、だから日本も軍隊を持たなきゃあと、盛んに息巻いておりました。

エルサレムの街は時間の制約から、私たちが見たのは恐らく全体の1割程度だろうと思います。特に旧市街は町中が博物館という感じで、少し路地に入ると、中世にタイムスリップしたような錯覚に陥ります。
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イスラエルは、初めて訪れたのですが、私にとって得たものが大きい、とても有意義なそして楽しい旅となりました。地形は砂漠、高原、海岸と特に死海があり、変化に富んでいます。
とりわけ宗教施設の多様さは世界一でしょうから、政治・文化・宗教などに興味のある方にはお薦めの国です。
心配された安全の点も、現状では全く問題ありません。
20世紀後半から現在に至るまで、中東問題は常に国際紛争の焦点となってきました。そういう意味で、多くの方が現地を見て、自分で判断材料を掴んでいくということが大事だろうと思います。

イスラエル入植者のガザ全面撤退で、一度は和平への期待が高まりましたが、残念なことにその後の推移は、これを壊すような動きが再び活発化しています。
ボールはパレスチナとアラブ諸国に投げ返されたわけですから、それらの国々に対し国際的な監視の目が必要だと思います。この機を逃せば、又中東和平は、数十年遠のくのは避けられないでしょう。
お互いに不満はあっても、現段階では新和平提案、ロードマップを確実に実施するしか方法が無いと思います。

今回が「イスラエル紀行」最終回となります。
最後までお付き合い頂いた皆様と、多くの有益なコメントを寄せて頂いた方々に、厚く御礼申し上げます。
by kanekatu | 2005-10-31 07:51 | イスラエル

憂きな中にも旅の空


by kanekatu