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「北欧」ちょっと見旅行記 その8

ノルウェーでの最初の宿泊は、オスロ郊外のリサケルという町です。ホテルの直ぐ裏手は湖になっていて、早朝岸辺を散歩しました。
クラッシックファンの方なら、ノルウェーが生んだ大作曲家グリーグの「ペールギュント」をご存知でしょうが、この曲の中の『朝』のメロディーが浮かんでくる景色です。
実際の作品では、主人公ペールがサハラ砂漠の日の出を見たときの光景になっていますが、やはり作曲のイメージはノルウェーの水辺の景色ではないかと感じました。
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このノルウェーだけは他の3ヶ国とは異なり、中部地方を反時計回りにぐるりと巡る旅程になっています。
オスロをバスで出発し、最初に訪れたのが1994年冬季オリンピックの開催地であるリレハンメルです。
オリンピックのジャンプ台に登ってみると、街の中央に東西に流れる川の両岸に広がる美しい街並が眼前に広がります。
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北欧というと、もう一つ思い出されるのはヴァイキングでしょう。
8世紀末から11世紀にかけては、ヴァイキングの時代でした。元々ノルウェーは耕地に適した土地が少なかったことから国外に進出し、アイスランドを中心に地中海にまでその勢力を伸ばしていました。彼等の活躍を支えたのが、造船技術と航海術(観測技術)です。
そのヴァイキング達が作った木造の教会が、世界遺産に登録されているロムのスターブ教会です。
オリジナルは今から800年前に建てられており、当時は恐らく土着宗教の施設であったと思われますが、その後改造と修復が繰り返され、現在のような教会の姿になったものと思われます。
教会というより日本の寺院に近く、私達には親しみが感じられる建物です。
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いよいよ私達は、ノルウェーのフィヨルド地帯に入ります。といってもノルウェーは国中にフィヨルドがるのですが、この地域には特に有名なフィヨルドが集中しています。
フィヨルドとは何かということですが、永い年月で生成した氷河がその自重によってゆっくりと山の急斜面を下ってゆきます。氷河はすべりながら地面を削り、深い谷を作ります。
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氷河時代の終わりに氷がとけて、海面が上がったため、谷の一部が海の中にしずんでしまい、細長い入り江ができました。これがフィヨルドです。
ニュージーランドではサウンドといいますね。

私達はゲイランゲル・フィヨルドが見下ろせるダレスニッパ展望台に着きました。
下の写真は、展望台に登る途中で見た山と湖の景色です。
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周辺の山々の頂上付近に白く見えるのが氷河で、そこから無数の滝が山間を流れ落ちる雄大な情景が分かると思います。
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そしてゲイランゲル・フィヨルドの美しい景色です。
フィヨルドは船上で見るより、こうして上から見ているときの方が美しい。
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by kanekatu | 2006-08-21 13:20 | ノルウェー

憂きな中にも旅の空


by kanekatu