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中国四川省(九寨溝、黄龍など)紀行 その7

九寨溝から黄龍へは南に下るようになります。距離にして130kmですのでそう遠くはないのですが、なにせ山道が続きます。
特に途中で雪宝頂峠を越えるのですが、ここが標高で4200mと今回のツアーで最も高い場所となります。
周囲の山々は雪化粧をしており、素晴らしい眺望でした。
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ここで高山病になる人もいるため、少し手前で参加者全員に酸素缶が配られます。頭痛やめまい、吐き気がきたらこれで酸素を吸って下さいということです。
今回のツアー参加者は年配の人が多かったのですが、それでも普段から身体を鍛えたり、山登りをしていたり、あるいはペルーのチチカカ湖で経験済みで、高所は自信有りという方が多かった。

連日、早朝から夜遅くというツアースケジュールで疲れが溜まり始め、寝不足も手伝って体力が落ちていたのでしょう。
バスが中国産で、道路の凸凹を忠実に拾い、かなりの振動でした。バスが走る山道が「日光いろは坂」で九十九折り、振動と横揺れの全身マッサージ状態もいけなかったのでしょう。
ここに標高4200mでの高山病が加わり、更に成都の日中は半袖という気象から一気にセーターにコート姿という気温変化が追い打ちを掛けました。
悪条件が重なり、フタを開けてみると黄龍で体調を崩す人が続出しました。
結局今回のツアーで、最初から最後まで体調良好だった人は、私を含め数名にとどまりました。

もう一つ、黄龍に行かれる際の注意点をお伝えします。
黄龍の山麓は3000m、山頂は3600mで、今までは徒歩で登り徒歩で下りるという工程でした。
今年ケーブルカーが開通し、往きはケーブル、帰りは景色を見ながら徒歩でという人が増えました。
ところが体調にかかわらずケーブルで一気に山頂まで登ってしまい、下山の途中で体調を崩すという人が結構いました。
やはり従来通り、周囲の景色をゆっくり楽しみながら徒歩で登り、疲れを感じたり体調が思わしくなかったら、集合時間を計算してその地点で引き返すほうが正解だと思います。
黄龍の景色の美しさは、徒歩でしか味わえません。それも登りの時の景色が絶対お勧めです。
私の場合徒歩で往復4時間でしたが、余裕を見て5時間程度を目安にされれば良いと思います。
これから黄龍に行かれる方の、ご参考まで。

黄龍の一番の見所は石灰棚です。
黄龍の地質は石灰岩なので、湧水や地下水に多量の石灰を含んでいます。それが沈殿・堆積して池が形成されます。
傾斜の沿って沢山の池が出来ると、まるで棚田のような光景が生まれます。
トルコのパムッカレが世界的に有名でスケールは遥かに大きいのですが、周囲の自然と調和した景観という点では黄龍が勝ります。

そしてここは東洋絵画の世界です。

九寨溝と異なり、池や滝の名前は逐一書きとめていなかったので、名称が不明なものがありますので、ご了承下さい。
ただ登りながら写真を撮っていますので、後に出てくる画像ほど標高が高くなっています。

黄龍・迎賓彩
典型的な石灰棚です。
九寨溝と同様に、水の中のカルシウムなどのミネラルにより、水が翡翠やエメラルドのような独特の色彩をしています。
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黄龍・飛瀑流輝
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池の底一面に緑の水草が生えているところです。
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黄龍・蓮台飛瀑
黄龍で最も大きい滝です。
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雪を頂いた周囲の山々の眺望が素晴らしい。
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黄龍は次回に続きます。
by kanekatu | 2006-11-03 19:16 | 中国

憂きな中にも旅の空


by kanekatu