南米北部旅行記その6(ベネズエラ③)
2007年 04月 19日
カナイマ空港からは歩いて行ける距離ですし、この辺りでは高級ホテルの部類に入るそうです。
部屋にはベッドがあり、天井には大きな扇風機が形だけ回っていますが、日中は暑くて室内にはいられません。
トイレは水洗ですし、シャワーからはお湯が出ましたので、言う事なしです。
何よりレストランからカナイマ湖が、写真のように一望出来るというのは、絶好のロケーションです。
ここは世界遺産に登録されている、カナイマ国立公園の中にあります。
広大なギアナ高地の一部で、ベネズエラ国内に属している所だけがカナイマ国立公園です。それでも総面積は30000k㎡あり、その広さは四国のおよそ1.6倍になります。
公園の北西部にアウヤンテプイがあり、前回の記事に書いたエンジェルフォールがあります。
カナイマ湖は、そのさらに北西に位置しています。
欠点は、ここで毎日3食バイキングですが、料理の基本パターンが一緒で、メインが肉から魚に変る程度です。味付けも一緒。
何せ3泊しましたから、さすがに最後の方は飽きてきましたね。
場所が場所ですから、贅沢は言えません。
カナイマに到着した日の夕食の時には、近くに住む先住民族ペモン続の子供たちが、揃いの民族衣装で歌と踊りを披露してくれました。
男の子はフンドシ、女の子は腰巻スタイルで愛らしく、昔の日本と同じ格好ですね。
翌朝はボートに乗って、カラオ川をさかのぼりました。つまり、アウヤンテプイの方向に向かって進んで行ったわけです。
雨期ならボートに乗ったまま目的地まで行けるそうですが、乾期の終わりで最も水量の少ない時期ですから川も浅くなっていて、ボートが通れない場所がいくつかあり、そこは徒歩になります。
ギアナ高地のテーブルマウンテン(テプイ)を眺めながらのトレッキングも、なかなか良かったですよ。
カラオ川とチュラン川の合流点にオルキディア島という小さな島があります。
ここは雨期になると完全に水没するのだそうです。
私たちはこの島に上陸して、短いジャングルトレッキングをしました。
写真の正面に見えるのは、左からクルン、クサリ、クラバイナテプイと思われます。
「テプイ」というのは、先住民の言葉で「神の山」を意味するのだそうで、確かにこの形を見ると、いかにも神が宿っていそうな気がしてきます。
アウヤンテプイにもかなり近付いていることが分かると思いますが、エンジェルフォールの下に行くには、ここから更に数時間かかるのだそうです。
お昼は島にある小屋で、バーベキュー(鶏肉)とパンとコーラの昼食です。
バーベキューはけっこう美味しかったのですが、何せ暑い中を汗を沢山かいて辿り着いたのに、国立公園内はアルコール禁止ということでビールが飲めず、皆さん少々不機嫌な表情をしています。
昼食の調理をしてくれた、ペモン族の少女です。二人は川で泳いで、今川から上がったところです。
ペモン族にとって、カラオ川は浴場であり洗濯場でもあります。
公園内では狩をしたり、漁をしたり、火を焚いたりすることが許されるのは、先住民族の人々に限られているので、調理には彼女達の手を借りなければならないのです。
アウヤンテプイの絶壁が、眼前に迫っています。
カラオ川から見たテプイで、左がクサリ、右がクラバイナと思われます。
草原から見たテプイで、正面は乳房を意味するマナイです。
陽が落ちてきたカラオ川です。
カラオ川の水の色は、コカコーラと呼ばれているほど茶色い色をしています。
これは周辺の植物から出るタンニンが、川に流れ込んだためです。
夕陽に染まるカラオ川です。