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「北欧」ちょっと見旅行記 その14(最終回)

コペンハーゲン市内のカステレットは、元々は星の形をした砦でしたが、現在は破壊され公園となっています。
写真はゲフィオンの泉です。スウェーデン王から、一晩で耕せた土地を与えると約束された女神ゲフィオンは、4人の息子を牛に変えて土地を耕します。その土地がコペンハーゲンのあるシェラン島だといわれています。
ゲフィオンはデンマークの伝説上の英雄なので、たびたび絵画のテーマにもなっています。この国も日本と同様、女ならでは夜の空けぬ国なのでしょうか。
しかしこの鞭を振るう姿、女神というよりSMの女王みたいですね。
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コペンハーゲン最大の観光名所、人魚姫の像です。
アンデルセンの童話人魚姫の物語のバレエに感銘を受けた、カールスバーグ・ビールの2代目経営者が、彫刻家エドワード・エリクソンに依頼して制作したもので、1913年に完成公開されました。
モデルにした妻エリーネ・エリクソンの足があまりに美しかったので、人魚なのに足があります。
先日亡くなった俳優岡田眞澄さんは、モデル、エリーネ・エリクソンの甥にあたります。
この像の首は、過去3回も切り取られているそうですから、どこの国でも変なヤツはいるものですね。

像の高さが1m25cmと小さいので、世界三大がっかり名所などと言われていますが、私はなかなか美しい像だと思いました。
正面から見るとかなり妖艶ですね。これなら王子様が夢中になったのもうなずけます。
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純粋に王子を愛しながらも、報われる事がなかった人魚姫の悲しい恋の物語は、失恋を繰り返し、ついには生涯を独身で通したアンデルセンの人生を二重写ししたものだったようです。
像を横から眺めると印象が変り、人魚姫の運命の儚なさが伝わってきます。
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バスでコペンハーゲンを北に進むと北シェランと呼ばれる地域に出ます。
クロンボー城は、1585年に建てられてルネッサンス様式の城です。
シェークスピアの「ハムレット」の舞台となった城としても有名です。
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中庭から見た建物はなかなかカラフルで、外観とは随分と印象が違います。
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湖の小島の上に建てられたフレデリクスボー城は、やはりルネッサンス様式で1620年の完成です。その後大火にあいましたが再建されました。
遠くで見るとまるで水に浮かんでいるように見えるこの城は、シェラン島にある城の中で最も美しいとされています。
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城内にある教会では、王室の結婚式が行われるそうです。
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その後コペンハーゲンに戻り最後の昼食は写真のちょっと変わったオープンサンドでした。名物料理で、ナイフとフォークで食べます。
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デンマークは、環境保護の観点から自転車の利用を勧めていて、観光客は無料で“ビューバイク”を利用できます。
道路は歩道、自転車道、車道の三つに分かれていますから、安心して自転車に乗ることができます。
反面乗用車には、高い税金をかけて抑制しているそうです。

北欧諸国はいずれも高福祉国家です。
最近我が国は“小さな政府”が国家目標となっている感がありますが、この論拠として福祉を厚くすると競争が無くなり、国民が怠け者になって経済が停滞するという宣伝がなされてきました。
教育の場でも、学力向上のためには、子供同士競争をさせる必要があるという論調があります。
しかし北欧各国の現実を見てくると、そうした見方を修正する必要があるのでないか、“大きな政府”は国民を不幸にするというのは間違っているのではないかと、改めて考えさせられます。
勿論こうした社会を実現するためには、高負担は覚悟せねばなりません。

それと旅行記の中で何回か取上げてきた、どうしたら我が国の出生率を向上させられるかという問題です。
やはり基本は職場でも家庭でも男女差別がない社会、結婚し子供を生み育てる上で不安のない社会、男女が協同で家事や育児を行う家庭作りが肝要だと思いました。
高齢化社会の解消のためには少子化問題を解決し、出生率を上げるしか方法がないのです。

「空と海とが溶け合う」という表現があります。
北欧の至る所で、私達はその空と海(湖、フィヨルド)とが溶け合っている風景を見ることができました。
しかし写真では、到底その感動を伝えることは出来ません。
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今回で北欧旅行記は最終回となります。
最後までお付き合い頂いた読者に、感謝致します。
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by kanekatu | 2006-09-07 11:20 | デンマーク | Comments(0)

「北欧」ちょっと見旅行記 その13

デンマーク王国はユトランド半島と443の島からなる小国です。
他のスカンジナビア諸国と同様に、政治形態は立憲君主国、宗教はルーテル派が国教です。
ユトランド半島はドイツの北部にあって、北海とバルト海に挟まれ、唯一ヨーロッパ大陸と陸続きになっています。
地図にあるように首都コペンハーゲンは、東に位置するシェラン島の最東部にあります。首都が端っこの島にあるというのも変わっていますね。
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島同士は橋で結ばれ、スウェーデンとも橋でつながっていますが、地理上から海上交通が発達しています。
この他グリーンランドとフェロー諸島がデンマーク領土となっています。
高い山が無く、国土は平坦です。
メキシコ湾流の影響で気候は穏やかで、冬は温暖で夏は比較的涼しいと言われていましたが、どうしてどうして旅行中は30℃近くの暑さでした。

デンマークはかつては農業国でした。飛行機から見ていると、他の北欧諸国と違って、コペンハーゲン近郊でも手入れが行き届いた田畑が整然と並んでいるのが分ります。
19世紀半ばからは、酪農国として知られるようになります。
現在はヨーロッパ有数の工業先進国として、又高福祉国家として国際的にも注目を集めています。

第一次世界大戦では中立を保ちましたが、第二次大戦でナチスドイツと不可侵条約を結んだにも拘らず、侵略され占領下に置かれます。ただデンマーク国王は亡命せず、国内に留まりました。
戦後はNATOに参加、西側陣営の一員となりますが、東西冷戦時には中立的な立場を守ります。
EUに加盟していますが、ユーロの国民投票は否決されています。
北欧4カ国はそれぞれ通貨が違うのですが、欧州旅行でユーロに馴れてると面倒臭く感じます。

コペンハーゲンは1416年デンマークの首都になり、以後北欧の商業の中心都市として繁栄します。現在でも北欧最大の都市です。
街は過去何回か戦争やベストの大流行、大火などの災害に見舞われますが、戦火を免れた中世の建物が沢山残されています。古い建物だと300年前のものが現在も使われています。
市の中心を取り囲むように運河が流れ、街の景観を引き立たせています。

クリスチャンボー城はコペンハーゲンの中心に位置しています。12世紀に城塞が築かれの、1794年までは王宮でした。現在は国会議事堂などに使用されています。
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1640年に建てられた旧証券取引所です。オランダ・ルネッサンス様式で、尖塔と屋根の形に特徴があります。現在はデンマーク商工会議所の事務所になっています。
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市内を巡る運河で、多くの観光船が行き交っていました。
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広場の至る所にこうしたオープンカフェがあります。
映像が小さいですが、写真左の立っている女店員が、典型的なデンマーク美人と見ました。
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市内にはこうした美しい建物が立ち並んでいます。
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17世紀に市街地が拡大するなかで築かれた新しい港がニューハウンです。当時は港町として栄えていました。
現在はレストランが立ち並ぶ観光スポットとなっています。
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ニューハウンをこよなく愛していたデンマークを代表する童話作家であるアンデルセンは、この右側のビルの一室に住んでいました。
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by kanekatu | 2006-09-04 09:33 | デンマーク | Comments(0)

憂きな中にも旅の空


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