カテゴリ:スリランカ( 4 )

スリランカその4

日本とスリランカ(セイロン)との係わりに、こんなエピソードが残されています。
戦後、関係国が集まってサンフランシスコで対日講和会議が開かれた際に、
セイロン代表が”我が国は『憎悪は憎悪のよって止むことなく、愛によって止む。』
の精神で、日本に対する損害賠償の権利を放棄する。”と宣言しました。
更に日本が早く主権と平等、尊厳を取り戻せるよう、参加各国に対して
日本に対する制裁措置の緩和を求めました。
この結果、日本への制裁は緩やかなものとなりました。
後でこれを聞いた昭和天皇が、涙を流したそうです。
ねえ、グッ とくる話でしょう。
「神のお告げ」で戦争を仕掛けるドコゾの国の大統領や
北の将軍様に、是非聞かせたい話ですね。
こうした経緯から、現在でも日本とスリランカは友好関係を保っています。
写真はコロンボの街です。
c0051938_773318.jpg

今回のツアーの現地ガイドはマーティンさんという陽気な男性で、
彼は日本で数年間仕事をした経験を持つ、スリランカと日本が大好きな男です。
初めて日本に来てアルバイトで作業中、
金属の小片が眼に入って、お金も保険も無く困っていたら、
近所の眼医者さんが無料で治療してくれたそうです。
その後も沢山の日本人に世話になり、すっかり日本贔屓になったわけです。
彼が偉いのは、そうした恩人達を定期的にスリランカに招待しており、
家族ぐるみのお付き合いが続いているそうです。
観光ガイド中も、この学校は、この幼稚園は、この施設は、
日本の援助で建てられたものですという紹介が度々ありました。
日本は毎年海外諸国に多額の援助を行っている筈ですが、
こうして目に見える形で紹介されると、やはり気分が良いものです。
オウムの麻原が、上祐ら信者340名を従えてスリランカに来た時に、
彼は麻原の通訳としてずっと行動を共にしたそうです。
こういう人がガイドに付くと、旅は一段と楽しくなります。
一般にスリランカ人は陽気で、人なつっこく、親日的です。
”緑と微笑みの国、スリランカ”は、なかなか魅力的ですよ。

しかし、このツアーの後の2004年12月26日、スマトラ島沖大地震による大津波がスリランカ沿岸部を襲い、一瞬にして3万人以上の犠牲者を出しました。
この災害を契機に、スリランカ北部のタミル人組織であるLTTE(タミル・イーラム解放の虎)の活動が活発化し、最近でも南東部のアンパーラ県では、モスクに手榴弾2発が投げ入れられ、5人が死亡、30名が負傷する事件が起きています。
これは大統領選挙ボイコットを呼びかけていたLTTEが、東部のムスリムが投票したことに対し制裁を加えたとものと見られています。
この他、各地で政治絡みと思われる誘拐や殺人事件が起きており、残念ながらスリランカは難しい状況になっているようです。

今回でスリランカ旅行記は終わりとなります。
[PR]
by kanekatu | 2005-12-06 07:11 | スリランカ | Comments(3)

スリランカその3

スリランカはこうした遺跡もさることながら、最大の見所は大自然です。
国中が深い緑のジャングルに覆われており、ホテルもレストランも全てが
ジャングルの中にあります。
写真は、レストランのウエイトレスで、典型的なスリランカ美女。
c0051938_10565465.jpg

木には沢山の花が咲き、果物がたわわに実っています。
高い所に上って360度見渡しても、森林以外何も見えません。
多くの野生動物が棲息しており、観光中に野生の象にも出会えました。
小型のワニほどの大きさの大トカゲやこの地方だけに住むホシ亀もいます。
野生のサル、ワシやペリカンなど多種類の野鳥、リス、水牛、蛇、
まるで大きな動物園の中で生活しているような錯覚に陥ります。
写真は、象の親子。
c0051938_10573878.jpg

蝶の群れが、まるで花吹雪のように流れるように飛んでいました。
全ての蝶が同じ方向に飛んでゆく姿は、とても不思議な光景です。
遠くから見ると木が真っ黒に見えるほど沢山のコウモリが枝にぶら下がり、
夕暮れになると一斉に飛び立つ姿は壮観です。

ホテルでは毎朝鳥と動物の鳴き声で目が覚めました。
廊下を野生のサルが歩く姿など日常茶飯事です。
サファリ・ツアーが好きな方には、スリランカは好適だと思います。
食事は3食ご飯とカレー、美味しいけどさすがに飽きますね。
果物と野菜は豊富で、みんな美味でした。
ホテルは快適で(停電が多いのが欠点)、サービスもまずまずです。
自然と一体化した、凝ったデザインのホテルが多いのには感心しました。
写真は、キャンディのホテル“アース・リージェンシー”です。
c0051938_10584793.jpg

c0051938_10591690.jpg

この国の最大の問題は、北東部に住むタミル人との武力紛争です。
元々は植民地当時イギリス人がインドから連れてきた人たちですが、
スリランカからの分離独立を目指して武装蜂起したのが始まりです。
約20年にわたる内戦で、スリランカの経済はすっかり疲弊してしまいました。
一応停戦合意が成立して、現在は収まったかに見えますが、
これからもスリランカの喉に刺さったトゲとして残っていくでしょう。

世界各国をまわって見て、戦後60年宗教対立も無く、
内戦も、他国への軍事介入も無い数少ない国として、日本は貴重な存在ですし、
日本人に生まれた幸せを、しみじみと感じます。
今日の経済発展はこの平和のお陰であることを、深く銘記する必要があるでしょう。
[PR]
by kanekatu | 2005-12-04 11:01 | スリランカ | Comments(0)

スリランカその2

スリランカを代表する遺跡は、シーギリアです。
ジャングルの中に突然大きな岩山が出現します。シーギリアロックです。
c0051938_135133.jpg

1500年前にこの岩山の頂上に宮殿が建てられ、
そして岩肌に美女を描いた500もの壁画が描かれていました。
その後約1400年間にわたりこの遺跡は完全に忘れ去られ、
イギリス人が偶然に発見するまで、ジャングルの中で深く埋もれていたのです。
風化のため大半の壁画が消えてしまいましたが、
18の壁画だけは現在も色鮮やかに残っています。
1500年の時を超えて出会った美女は、実に美しい。
又妖艶な姿は、やはりインド文化の影響を受けているのでしょう。
c0051938_13511858.jpg

仏教遺跡としては、ダンブッラ石窟寺院が有名です。
岩窟の中に、沢山の仏像や壁画が色鮮やかに残されており、
2100年前のこの国の仏教芸術の質の高さに、改めて感心します。
c0051938_13513666.jpg

ヌワラエリアは標高2500mの高地で、さながら軽井沢です。山全体が紅茶畑で壮観でした。
でも茶摘みをする人は、朝から晩まで働いて日給が300円ですから大変です。
バスで山道を走っていると、行く先々でいつも同じ花売りの少年が道端に立っているのに
驚かされます。彼は猛スピードで山の斜面を昇り下りするので、バスを先回り出来るのです。
c0051938_13515475.jpg

世界遺産の仏歯寺があるキャンディは、多くの川や湖がある水の都です。
c0051938_13521428.jpg

アヌラーダプラには2100年前の仏教の遺跡が、静かに眠っていました。
c0051938_13524015.jpg

[PR]
by kanekatu | 2005-12-01 13:54 | スリランカ | Comments(0)

スリランカ(2004/10/21-2004/10/28)その1

2004年10月21日から8日間、スリランカに行きました。
今回は、”私はpass!”の妻の一言で、一人でのツアー参加です。
で、なぜスリランカ(現地語で”光り輝く島”の意)かと言いますと、
約2300年前にインドから伝えられた仏教が今日まで受け継がれ、
今でもスリランカ国民の7割が仏教徒です。
タイなど東南アジア諸国へは、この国から仏教が伝わりました。
従って小さな国の割りには、世界遺産の宝庫として知られていて、
今回は、その内の主な5つの仏教遺跡を巡ってきました。

未だにセイロンと呼んだ方が通りの良いこの国の
正式国名はスリランカ民主社会主義共和国と云い、
正式な首都はコロンボではなく、”スリジャヤワルダナプラコッテ”です。
思わず”ナンのコッテ?”と聞き返したくなるような、長い名前ですね。
インドの南の熱帯地方にある、北海道より一回り小さな島国です。
島の形が水滴に似ているので、”インド洋の真珠”とも呼ばれています。

社会福祉が充実していて、医療費はタダです。教育費もタダ。
それも小学校から大学まで、教材費・給食費・制服代含めて全てタダ。
だから識字率は95%以上と、アジアの中では抜きん出て高いのです。
かつてイギリスの植民地であった関係で、殆どの人に英語が通じます。
言語はシンハラ語、文字はシンハラ文字で、カエルが笑ってるような字です。
熱帯地方なので食べ物が豊富で、台風も地震も無い国ですから、
スリランカの人々は、貧しくてもとてもユッタリとした生活を送っています。

外務省はスリランカを危険地域としていますが、全くそんな様子はありません。
むしろ温厚な国民性と宗教教育が浸透しているせいか、治安は良好で、
殺人、強盗など凶悪事件は滅多に起きないそうです。
どうも外務省の情報は、先進国や友好国に甘く、途上国には厳しい傾向にあり、
恣意的なものを感じます。

写真は、スリランカといえば象さん、親子で水浴びを楽しんでいます。
c0051938_8505846.jpg

[PR]
by kanekatu | 2005-11-29 08:53 | スリランカ | Comments(3)

憂きな中にも旅の空


by kanekatu
プロフィールを見る