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イエメンの砂漠に陽が落ちて(最終回)番外編・ドバイ

この旅行記の冒頭で書いたように、本ツアーのキャリアが当初の予定ではカタール航空でしたが、直前にエミレーツに変更になりました。ユーラシア旅行社より事前に参加者に対して了解を求められましたが、変更に伴いドバイ空港でのトランジットで、待合せが約12時間になります。そのためドバイの市内観光かホテルでの休憩をオプションでつけるよう要望してありました。
結果は、ドバイ市内観光とホテルでの休憩、いずれも短時間ではありますが、両方無料で付くことになったわけです。これは有り難かったですね。
ドバイ空港はトランジットで何度か来ていますが、町に出るのは初めてです。
そんなわけで、イエメン旅行のオマケとして、ドバイを観ることができました。

アラブ首長国連邦の地図は下記の通りで、イエメンがアラビア半島の南西部に位置していたのに対し、アラブ首長国連邦(UAE)は北東部にあります。
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アラブ首長国連邦がイギリスの支配下から独立したのは1971年ですから、若い国です。ドバイ首長国など7つの首長国が加わっていますが、それぞれの首長国は絶対君主制であり、首長はもちろん世襲制です。連邦政府代表は一応選挙で選ばれることにはなっていますが、実際には大統領はアブダビ首長、副大統領兼首相はドバイ首長になることが決まっています。
外国人が8割を占めるということもあり、イスラム教国ではありますが、アルコールが自由に飲めるなど、比較的自由な雰囲気があります。
外観からすると近代国家に見えますが、いわゆる民主主義体制とは全く異なる政治体制にあります。
その辺りを勘違いして、下手に係官に逆らって行方不明になる旅行者もいるそうですから、要注意です。

ドバイという国は税金が無いそうですが、反面生活の保障も一切ありません。100%自己責任です。生活費が高い上に、特に医療費がとても高いので病気になったら大変だと、現地ガイドが言っていました。外国人がドバイ国籍を取得するのは、基本的には不可能だそうです。
ドバイ国民は優遇されていて、企業では一定割合のドバイ人を雇う事が義務付けられていて、殆んど仕事はしなくても給与だけは高い。年金など社会保障もドバイ人だけはあるそうで、外国人との待遇の格差は歴然としているようです。

かつてはアラブでも最貧国だったのですが、ご存知の通り石油が採掘されるようになって、国情は一変しました。石油により得られた利益を投資して、商業や金融などの産業を興し、リゾート開発を進めて世界から観光客を呼び集め、今やドバイは世界有数の都市に変貌しました。
街を歩けば何でも「世界一」が並び、その豪華さには目を瞠るものがあります。それを「オー、スゴイ」と見るか、「フン、成金め」と見るかによって、この国が好きか嫌いか評価が別れるでしょう。

ドバイ市内の「デルモンホテル」にチェックインしてからチェックアアウトするまで食事を含めて7時間しか無く、その間を市内観光とホテルでの休息にあてましたので、とにかく取り急ぎという感じの観光だったことを、予めお断りしておきます。

先ずは超高級ホテルの並ぶジュメイラ・ビーチへ。目の前にアラビア湾が広がっており、夕方近くになっていたので人も少なく、中央に見えるのは写真撮影をしている人たちです。
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ドバイを代表する七つ星ホテル、ブルジェ・アラブ(バージュ・アル・アラブ)です。太陽がちょうどエッフェル塔より高いホテルの上という典型的な逆光なので、キレイに撮れていません。
宿泊料は最低でも1泊30万円だそうで、一体どんな人が泊るのでしょうね。
「どうだ」とばかり、そっくり返った姿に見えるのは、ひが目でしょうか。
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ドバイのシンボル、ジュメイラ・モスクです。撮影ポイントだと案内されたのですが、片方のミナレットが修復中であり、無粋な木に邪魔されて建物が半分隠れてしまいました。
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右上はバス停ですが、エアコン完備だそうです。ドバイも車社会で、政府としては公共の乗り物に力を入れたいらしいのですが、実際に利用する人は少ないとか。
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途中ドバイ博物館を見学しました。数十年前のドバイの人の暮らしが展示されていましたが、つい昨日まで見て来たイエメンの姿と同じでした。

ドバイの街を南北に縦断するのがクリーク(運河)で、クリークにより街が発展してきたという歴史があります。移動には今でもアブラ(水上タクシー)が使われています。
私たちも早速乗船してみました。
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アブラの船上から見た夕暮れのドバイの街の様子です。
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ドバイといえば金、ドバイの名所の一つゴールド・スークです。長いアーケードの両側にぎっしりと、金のアクセサリーを売る店だけが並んでいます。
「成金」とは良く言ったものです。
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ドバイは数時間の滞在となりました。ホテルは快適だし、食事は美味いし、アルコールも自由です。ツアー参加者の中には、イエメンよりこっちの方が良かったわという人もいましたが、気が知れません。
現在、世界一の高さのビルを建設中ですし、奇抜なデザインの超高層ビルが林立しています。あれも世界一これも世界一というフレーズは、何回も聞きました。沖合には世界地図を模した人工島を建設中であり、いずれ誰かがその「日本」を買うのでしょう。
世の中、金さえありゃ何でも出来るという見本で、実に分かり易いお話ですね。
スキーとマリンスポーツが同時に楽しめるのはドバイだけと聞かされても、「だから?」です。
ドバイは、私にとっては何の魅力も感じられません。二度と来る事もないでしょうから、そういう意味では今回この国を見ることができたのは、ラッキーでした。

さて、イエメンの旅行記も今回が最終回です。
イエメンという国、これといった目玉となるような観光資源があるわけではありませんが、どこに行ってもアラビアの香りが漂っています。
一見とっつき難いけど実はとても人なつっこい人々、中世に迷い込んだような日干しレンガの家並み、長く連なる卓状台地、目も眩むワディ、その一つ一つが魅力的でした。

―終わり―
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by kanekatu | 2008-03-04 18:28 | ドバイ | Comments(0)

憂きな中にも旅の空


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