イロも残らず(4)

オヤジの仕事の都合で、小2の時に四谷・信濃町に引越しました。
転校先に、山本という可愛らしい女の子がいまして、イッペンに好きになりました。
父親はプロの画家で、どういうわけかボクらのクラスの絵画の授業になると、
学校の先生とは別にそのお父さんが教室に来て、勝手に指導していました。
先生はやりにくかったでしょうね。
その子は父子家庭でした。
何故覚えているかというと、下校時になってもその子は直ぐに帰らず、校庭で一人で鉄棒をやるんです。
逆上がりすると、ズロースのお尻の附近が黄色いんです。
ああ、やはりお母さんが居ないと洗濯をちゃんとやって貰えないんだと、痛く同情しました。
今から考えると、いつもそれをジット見ていたんですから、恐いですね。
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# by kanekatu | 2005-02-24 00:01 | 生い立ち | Comments(0)

イロも残らず(3)

アタシは割と性に目覚めるのは早い方でしたね。
小1の6才でしたから、以来ずっと目覚めっぱなしって云うヤツです。

小学校に入学して、隣の席にチョットふっくらした、色の真っ白い、名前も白井って云う女の子が座りました。
ある時、その子が前の席の子と身を乗り出すようにして話をしていたんですが、
その時その子の短いスカートの下から出ていた太股を見てしまったんですね。
そうしたら家に帰って寝る前にその子のマッチロな太股が目の前にちらつくんです。
で、想像していると、・・・なんか段々と・・・固くなってくるんですね。6才ですよ。
そういうマセたガキは数少ないんだそうですが、確かにその点は早熟でした。

一方近所に加藤という女の子がいて、この子がいわゆる幼馴染みでしたから、いつも朝は一緒に登校してました。この子も鼻筋の通った、目のパッチリした可愛い子でしたが、ちょっと意地の悪いところがありましたね。
ある時アタシがその白井という子を好きだと分かったらしく、それからは、加藤は登下校時にいつも彼女の悪口を吹き込んでくるんです。

6才にして、女の嫉妬心の深さを思い知らされました。
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# by kanekatu | 2005-02-22 00:23 | 生い立ち | Comments(0)

イロも残らず(2)

若い頃はとにかく芝居が大好きで、小1から中高と毎年学校の学芸会やら文化祭やらで、毎年のように演劇に出演してました。
小5の時には自分で学校放送の台本を書き、自分で全校放送で朗読しました。
先生方に裏方で、効果や音楽を担当させちまったんだから、全く好い気なもんでさあ。
そのうち小6だったか、プロの児童劇団から入団の誘い、つまりスカウトがありました。
悩んだねぇ。
処が、もう既に芸歴は6年近く、しかも一流の役者や芸人を見ていたのだから、自分に対しても冷静に見られた。
ある日自分の姿を鏡でじっと見て、ヤメヨウと決心しました。
これを言うと、お前の顔じゃあ当たり前だ、と云う奴がいるが、これは全然見当外れで、
役者、芸人に一番大事なのは、華(はな)なんです。
これが、アタシにぁ無かった。
だから、小6にして、プロの役者になるのはきっぱり諦めました。

こういう男というのはなんでしょう、普通は女遍歴を重ねて百人斬り、千人斬りとなるんでしょうが、そっちの方はカラキシでして。
今となっちゃあイロも残っていないんですから、話にも何もなりゃあしません。
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# by kanekatu | 2005-02-21 00:01 | 生い立ち | Comments(0)

イロも残らず(1)

俗に”七つ八つからイロハをおぼえ、ハの字わすれてイロばかり”と申しますが、アタシもその口でした。
歌舞伎は七つ、寄席は八つから行き始めました。
ですから、当代の坂東三津五郎なぞも、曽祖父である3代前の舞台を見てるんですから、まるで化石ですね。
その頃、役者の科白を聞いて直ぐに空んじてきちゃあ、隣近所の叔父さん小母さんさんに聞かせます。
誉められると益々好い気になって、とまあイヤニませたガキが出来あがった次第です。
芝居独特の科白廻し、リズムが何時の間にか身に付いてしまうもんで、有名な与三郎の科白も本で読み覚えて、親に聞かせたら驚いておりました。
その後本物の舞台を、あれは先代団十郎の与三郎でしたか、科白を聞いたら自分とほとんど同じ節回しであったので、大いに気を良くしたものです。

寄席は落語の合間に色物というのが入りますが、どういうわけかアタシはこの色物の、特に音曲が大好きで、
”弱虫が、たった一言ちっちゃな声で、捨てちゃいやよと言えた晩”
”明けの鐘、ゴンとつく頃三日月形の、櫛が落ちてる四畳半”
”緋縮緬、肩からすべってのぞいた乳房、にっこり笑って消すあかり”
なんてぇ都都逸を聞いて、ヨオヨオと叫んでいたのですから、困ったもんです。
でもその歳で何となく意味が分かったのですから、すえ恐ろしいですねえ。
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# by kanekatu | 2005-02-20 00:01 | 生い立ち | Comments(1)

憂きな中にも旅の空


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