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パキスタン見聞録(3)チャウクンディ

カラチから東へおよそ30㎞、チャウクンディは16-18世紀に建てられた墳墓群です。
砂岩で造られた大小無数の墓石が立ち並んでいます。
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周囲に何もない砂漠の中にポツンと置かれている墓地ですが、規模は世界最大と推定されています。ちょうど朝日が昇ってきました。
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ここの墓石の特長は赤い砂岩の表面に彫られた幾何学模様です。
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墓石は南北方向に並び、地下に土葬されている遺体の顔がメッカの方向に向いているので、イスラム教徒の墓であるのは間違いないようです。
ただ、イスラム教では墓は質素なものでなければならないと定められているので、なぜこの様な大きな、しかも装飾性の高い暮石にしたのか、謎が残されています。恐らくは特定の部族、それもかなり有力な部族の墓であったと推定されています。
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サイズの大きなものは位の高い人の墓と推定され、さらに上位の階級の人の墓はドームに覆われていると考えられています。
このドームは最大規模のものです。
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ドームの下に墓石が並んで置かれていました。
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上部に宝冠が置かれている墓で、高貴な方だったのでしょう。
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右下の部分を拡大すると、乗馬の人が描かれている。イスラム教徒の墓石としては極めて珍しいものです。
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遥かかなたまで置かれている墓石は1万とも1万5千とも言われています。
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上部にターバンが置かれているのは男性の墓で、無いものは女性の墓です。女性の墓の場合、ネックレスなどの装飾品が幾何学模様で表されています。
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カラチ近郊の風景で、日本でいえばサービスエリアのレストランで、運転手さんたちが食事をしている風景ということになります。
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これは集合住宅でしょうか。パキスタンの中では比較的きれいな建物です。
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ガイドが「パキスタン人の8割はアメリカが嫌いです」と言いました。
それはそうでしょう、同国には米国のアフガニスタン侵攻の最前線基地が置かれましたが、アルカイダの拠点がアフガンとパキスタン国境付近にあるということで攻撃を受け、パキスタンの民間人も犠牲になりました。その結果としてパキスタン・タリバンという勢力が生まれ、これを抑え込もうとしたパキスタン政府との間に戦闘が起こり、それが今に至るテロに結びついています。
加えて、米国がビン・ラディンをパキスタン国内で殺害したとの一方的な発表が、反米感情をさらに強くしたようです。
ガイドの口からは、最近のトランプのイスラム教排除の政策にも嫌悪感を強めたようです。
またガイドは、中国への警戒感を口にしました。いま中国はパキスタンの道路や港湾整備を無償で行うなど積極的に援助していますが、彼らの目的はインド洋(アラビア海)の港の長期借用であり(海路)、中国からパキスタンの港への陸上輸送の確保(陸路)だと。このままだとやがてパキスタンは中国の属国になってしまうと危機感を露わにしていました。
いわゆる中国の真珠の首飾り戦略では、パキスタンは重要な位置を占めているのです。
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北京―イスラマバード間の飛行機の、満席の乗客の大半が中国人だったのには理由がありました。
これからアジア各国は米国と中国との間で揺れ動かざるを得ないという、嫌な予感がします。

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by kanekatu | 2017-02-26 05:39 | パキスタン | Comments(2)

憂きな中にも旅の空


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