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スペイン・ポルトガル旅行記(9)

ここでポルトガルについて簡単に紹介しておきます。
正式国名はポルトガル共和国、国土は日本のおよそ4分の1で人口は日本の10分の1です。
首都はリスボンで、宗教は97%がカトリック、言語はポルトガル語。
スペインと違ってシエスタの習慣はありませんが、ショップは土曜は昼まで、日曜と祭日は休みにしている店が多いので注意が必要です。
日本との時差は9時間ですが、サマータイムの時期は8時間。

ユーラシア大陸の西端に位置して、ヨーロッパ全体からみれば辺境です。
しかしこの国土が大西洋に面しているということが、15世紀からの「大航海時代」に優位に働き、ポルトガルが世界の表舞台に登場してきます。
大西洋の中央で二つに割って、じゃ西側はスペインさん、その代わり東側はポルトガルねと勝手に決めて、東を目指してゆきます。
当時ユーラシアからアフリカに至る貿易航路はアラブ人が独占していたのですが、1498年ヴァスコ・ダ・ガマがインド航路を開き、貿易網に食い込んでいきます。
数年後にはインドからマラッカ海峡にまで侵出し、太平洋への拠点を確保する一方、南米のブラジルを併合、いよいよ世界征服かという所まで進んでいきます。
まさに破竹の勢いでした。
日本に鉄砲をもたらしたのも、そのころですね。
この鉄砲のお陰で日本の天下統一が促進したというオマケつき。
しかしこの繁栄は、そう永くは続かなかった。
16世紀末にはスペインの統治下に入り、マラッカも新興国オランダに奪われてしまいます。
以後は、植民地ブラジルへ経済依存を強めていき、ポルトガル自体は没落に向かいます。
第二次世界大戦中は中立を守りますが、大戦を挟んで独裁政権が続き、1974年になってようやく無血革命によって民主化が実現します。
翌年にはマカオを除く全ての植民地国の独立を承認します。

駆け足でポルトガルの紹介を終え、ツアーに戻ります。
ポルトには夕方に着き、宿泊ホテル「メルキュールポルトセンントロ」にチェックインして夕食。
写真は夕暮れ(といっても午後9時近い)のポルトの町の風景です。
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翌日はツアー6日目、バスの出発までの時間を利用してホテル近くのサン・ベント駅に向かいました。
鉄道の駅としては随分と立派な建物です。
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ホールの壁一面には、すばらしいアズレージョ(陶板)が飾られています。
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駅のホームに停車中の列車です。なかなか洒落たデザインですね。
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朝のキオスクの風景、どこの国も変わりません。
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構内で携帯を見つめる女性、待ち人が遅れているのでしょうか。
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サン・ベント駅はポルトの観光スポットのひとつですが、ツアーのコースには含まれていません。
ホテルが駅に近かったのが幸いでした。
こちらはポルト市内の路面電車です。
対照的にクラシックな車両です。
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次回は、ポルトの市内観光です。
by kanekatu | 2010-08-22 11:31 | ポルトガル

憂きな中にも旅の空


by kanekatu