モロッコ旅行記(7)
2014年 02月 02日
私たちから見るとイスラム教は一色に見えますが、実は細かく分かれています。この点はキリスト教や仏教と同じです。
主なものだけでも、トルコ、東ヨーロッパ、シリア、イラク、エジプト、インドでは最も寛容で近代的であるとされるハナフィー学派(スンニ派)が、イランはジャアファル学派(シーア派)、アラビア半島は最も厳格なことで知られるハンバル学派(スンニ派)、北アフリカはマーリク学派(スンニ派)、東南アジア、東アフリカはシャーフィイー学派(スンニ派)が、そえぞれ多数を占めています。
それぞれ細かな教義が異なるようで、女性の服装や飲酒に対する規制なども異なります。中央アジアのトルクメニスタンのようにスカーフも被らない女性が多く、レストランではミニスカートのウエイトレスがいて驚かされます。その一方イエメンでは頭から足先まですっぽりと覆われて片目だけ出している宗派の女性に出会うことがありました。
飲酒も自由な国もあれば、外国人だけが許可されている国、国内ではいっさい飲酒を禁止している国など様々です。
その中でモロッコは比較的自由な国に属します。
ワルザザード近郊にあるハリウッドの映画撮影所。
セットの一部が見えます。
「アイット・ベン・ハドゥ」はワルザザートとマラケシュを結ぶ街道沿いのアトラス山脈の麓にある集落で、ユネスコ世界遺産に登録されています。また映画『ソドムとゴモラ』『アラビアのロレンス』『グラディエーター』のロケ地としても有名な場所です。
隊商交易の中継地として栄えたこの地で、特に有力であったハドゥ一族が築いたのが「アイット・ベン・ハドゥ」の集落です。
孤立した集落であるがゆえに、盗賊などの掠奪から身を守るため、城砦に匹敵する構造になっている。敵の侵入を防ぐため、集落への入口はひとつしかない。
周囲の景色。
砦の全景。
通路は入り組んでおり、外壁には銃眼が施されている。集落の最上階には篭城に備えて食料庫があります。
砦の頂上から見ると前に川が流れていて、天然の要塞として適していることが分かります。
ワルザザードからマラケシュに向かうのには大アトラス山脈を越えねばなりません。
山は雪に覆われています。こういう場所でもアンテナが立てられ、携帯が通じます。
片側が山、もう片側は断崖の狭い道を急カーブしながら登ります。カーブミラーもガードレールも何もないのでスリル満点。気分を悪くする人も出てきます。
標高2260mのティシュカ峠を超えると今度は下りになります。
最高峰は4000m級です。
イロハ坂はまだまだ続きます。
ようやう山肌が見える地点まで下りてきました。
マラケシュの街に着いて、先ずは昼食。
モロッコ風サラダ、ここでもご飯はサラダとして出されます。
メインは、中東といえばシシカバブ。江利チエミの歌が懐かしい(言うこた古いね)。
牛と鶏と羊の3種類、どれも美味。
旅も終りに近づきました。次回はマラケシュ観光。