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地中海の光とサハラの風(13)

ここで簡単に、リビアの歴史を見ることにしましょう。
紀元前       先住民はベルベル人(北アフリカ先住民)
     9世紀  現レバノンからフェニキア人が来る、以後カルタゴの支配下
     2世紀  ローマ帝国の支配下
紀元後 7世紀 北欧ゲルマンのバンダル人が侵入
           ビザンティン帝国支配
           アラブの侵入、イスラム化が進む
    16世紀  オスマントルコの支配下
    1711   カラマンリー王朝の時代、地中海中部に制海権
           19世紀初頭には米海軍と先頭、勝利する
           その後再びオスマントルコの支配下
1912-1943 イタリアの植民地 
1945-     英仏の占領下、米軍基地も置かれる
1951       独立
チュニジアとほぼ同様の歴史を辿っています。    

チュニジアからリビアに入って、先ず目に付くのは道路脇にゴミが沢山捨てられていることです。幹線道路を走っていると、まるで両側に縁石のように、ゴミの列が続きます。どうも、ゴミの収集システムが出来ていないようです。現地ガイドに指摘すると、環境問題は政府としても重要視しているが、市民特にベルベル人のマナーが悪く、ゴミが溜まってしまうとの答えでしたが、真偽の程は分かりません。

もう一つ目立つのは、住宅が立派なことで、しかもどこに行っても、建築中の住宅が、数多く見られました。
日本なら豪邸クラスといってもおかしくない。これも現地ガイドに聞いたところ、公営住宅だそうで、家賃はタダだそうです。「ほー、リビアは良い国だねえ。」というと、ガイドはウンウンと頷いてました。
彼はトリポリの大学を出ているのですが、大学の授業料も、下宿代もみなタダだったそうです。

もう一つ目に付いたのは、ガソリン代の安さです。バスが給油した時にざっと計算したら、1リットル8円(単位は間違ってません)です。安い!
リビアは産油国です。人工500万人に国で、石油輸出額が130億ドルですから、豊かな筈です。冨も国民に分配されているようですから、今の政権は安泰なのでしょう。

その代わり、農産物の70%を始め、商品の多くは輸入品です。その上近隣諸国から、沢山の出稼ぎ労働者が入ってきて、仕事をしてくれますから、リビア人はあまり働かないで済みます。

これじゃあ、アメリカと戦争する気など、起きませんね。

写真は、トリポリ市内にあるローマ帝国時代の門
地中海の光とサハラの風(13)_c0051938_5491990.jpg

by kanekatu | 2005-07-24 05:51 | リビア

憂きな中にも旅の空


by kanekatu