イエメンの砂漠に陽が落ちて(7)

アルハジャレン村はこの地域の中で最も大きい集落で、岩山の裾野に沿って家が建てられています。何もこんな場所にくっ付いてなくともいいじゃないかと思うでしょうが、これも生活の知恵です。
一つは水源の問題です。湧水している場所から各戸に水を配管するときに、お互い近いほうが便利です。
もう一つは、高温と砂嵐と外敵から身を守らないと生きていけない、この地方の歴史があるからです。
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やはり断崖絶壁を背負って家が建っているシーフ村です。この辺りはアカシアの木が密集していて、良質なハチミツの産地です。
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幼い兄妹がロバに乗っていますが、砂漠地帯ではいまだにロバが運搬手段として活躍しています。
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このワディドアンといわれる地域は、太古に起きた地殻変動により、先ず高さ1000m級の台地が形成されました。降雨によって台地に降り注いだ雨は、地層の弱い部分を侵食し、亀裂が生まれます。その亀裂に水が流れるようになると侵食が進み、やがて川になります。気の遠くなるような歳月を経て、川が大きな谷となり、その周りが豊かな緑に包まれるようになり、いま目の前にあるような谷間が形作られるようになりました。
ブッダ村は、ナツメヤシの生い茂るオアシスの町です。
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畑が一面に広がっています。
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台地の上は岩そのもの、溶岩が固まったままの世界です。
真上から航空写真のような景色を撮ろうと思うと、断崖の先端に行って身を乗り出して撮影しなくてはなりません。時々カメラに気をとられて転落死する人もいるそうですから、注意が肝心です。少なくても、高所恐怖症の人には向かないスポットです。
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下のカラフルなホテルは、ラブホテルじゃありません。イエメンを代表する大富豪ボクシャン一族の出身地、ボクシャン村にあるボクシャン所有のホテルです。
ボクシャンは自らの出身地に、病院や学校から道路まで作って寄贈しました。
お陰で、私たちも舗装した道路の上を走って、快適な旅が出来るのです。
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卓上台地が連なっている様子がよく分かると思います。
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台地の上に建設中のボクシャンホテルの現場から見た、ハイダル・ジャジール村です。
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標高差が800mのアブドゥラカリブ峠です。断崖絶壁から真下を見ると、タマが縮み上がります。なに? 普段から縮んでいるだって? 
放っといてくれ!
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私たちがこの辺りを観光したのは1月17日でしたが、翌日の18日にこの付近でベルギー人観光客の一行が武装集団に襲われ、ベルギー人女性2人、イエメン人の運転手、ガイドの計4人が死亡する事件がおきました。この他に負傷者もいた模様です。イエメン当局は国際テロ組織アルカイダ系の地元組織が、同国の観光産業に打撃を与えるために実行したテロとみているようです。
犠牲になった運転手は、私たちのツアーの添乗員が良く知っている人だったそうです。
1日違えば、私たちが犠牲になった可能性だって十分あるわけで、いかなる理由があるにせよ、罪の無い観光客を狙った凶悪犯罪には、強い憤りを感じます。

昼食は、遊牧民族ベドウインの人たちが経営するレストランでとりました。
近くにラクダを使って石臼で粉挽きをしていたので、カメラに収めました。近付いて撮ると、ラクダが驚くと言うことで、遠景からの撮影です。
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その後バスは一路南へ、やがてアラビア海が見えてきました。
波打ち際で漁師が網を打っていました。何だかとてもノンビリとした風景ですね。
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海岸にココヤシの林があり、南国であることを実感しました。
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この後、アル・ラヤン空港からイエメン航空で首都サナアに戻りました。
タージシバホテルに着いて、最初の日に忘れたシャツとズボンは無事保管されていました。おまけにシャツの襟にはアイロンがけまでしてあり、感激です。このホテルは本当に良いホテルです。
明日はいよいよイエメンでの最後の観光です。
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by kanekatu | 2008-02-20 18:12 | イエメン | Comments(0)

憂きな中にも旅の空


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