神しろしめす国ギリシヤ・その1

ソ,ソ,ソクラテスかプラトンか
ニ,ニ,ニーチェかサルトルか
みーんな悩んで大きくなった 
(大きいわ大物よ)
俺はやっぱり大物だ

1970年頃に野坂昭如が唄っていたCMソングです。こうした古典哲学書を読破し、人生に悩んだ人というのはそう沢山はいないでしょうが、哲学という言葉を聞くと先ず頭に浮かぶのは、ソクラテス、プラトン、アリストテレスといったギリシヤ(ギリシアという表記もある)の古典哲学者の名前でしょう。中学の社会科教科書ですりこまれたんですね。
この他数学ではピュタゴラス、エウクレイデス(ユークリッド)やアルキメデス、歴史家ではホメロスやヘロドトス。そうそう、アレキサンダー大王(アレクサンドロス3世)もギリシャでした。
こう並べて行くとなんだか古代の有名な英雄、偉人、学者というのは皆ギリシャ人のような気さえしてきます。

小学校の図書室にはたいてい、子供向けの「ギリシャ神話」の本が置かれていました。中学になると、ホメロスが書いたとされる「イリアス」や「オデュッセイア」の物語にも興味を持ったり、あるいはトロイア戦争を題材にした映画「トロイのヘレン」(ロッサナ・ポデスタが懐かしい!)を観にいったりして、アポロンやアキレウス、ヘラクレスら豪傑の活躍に胸を躍らせたものです。

今でこそ東京の夜空を見上げても星が殆んど見つかりませんが、私がまだ子どもだった頃は星空が見えていました。夜、銭湯の帰りに空を見上げると天の川がくっきりと見えることがありました。北斗七星があれか、あれがオリオン座でこっちがさそり座かと、これまたギリシャ神話に世界に入るわけです。
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都市国家(ポリス)や直接民主政治、陶片追放などを学校で習い、民主主義政治というものを理解し始めたのもギリシャの歴史からです。
他の欧米諸国と異なり、ギリシャに対しては尊敬と憧れを抱いてきました。

もっとも、大人になって改めてギリシャ神話に関する本を読むと、かなり印象が変わりました。例えば有名な「ビーナス(アフロディテ)の誕生」ですが、こんな物語です。
天の神「ウラノス」と大地の神「ガイア」の間に生まれた「クロノス」が、父親のウラノスの下腹部をチョン切ってしまいます。つまり阿部定の元祖ですな。この時飛び散った精液が海に漂い泡となって、そこから生まれたのが「アフロディテ(ビーナス)」だったのです。タンパク質と水が混ざれば確かに泡立ちますから科学的ですが、これで生まれたとなればビーナスは「逆キリスト」ですね。
ボッティチェリの絵画などを見るととてもロマンチックな気分になりますが、実際はかなりバッチイお話であります。
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またオリンポス十二神の中でも最高神である「ゼウス」は女グセが悪く、キレイな女性を見つけると片っ端から手を付ける。何しろ神様ですから変身が自由自在で、どこにでも忍び込めるわけです。好きな女性を口説くためには、「ダナエ」の例のように黄金の雨にだって化けるのだから、手が付けられません。今ならさしずめ、ストーカー法違反で捕まりまっせ。
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お陰でゼウスの浮気を巡って、奥さんの「ヘラ」とはしょっちゅう夫婦喧嘩が絶えない有り様です。
ただ今回エーゲ海の島々を船で回って見て、これらの島々を統治し一つにまとめていくには、各地の姫君と関係を持ち、いわば閨閥による支配を行う必要があったのではと、ゼウスの行動が多少理解できました。だからこそ、今でもギリシャの人々はゼウスを尊敬しているのでしょう。
日本の「古事記」もそうですが、古代の神様というのは実に人間臭い処が面白いですね。

話は脱線しましたが、本来は優先順位が高かったギリシャへの旅が遅れてしまったのは、旅行者の評判が今一つだったからです。感想を訊くと「良かったですよ」という反応は先ずなく、「ウ~ン」という答が多い。
今回のツアーに行ってみる気になったのは、アテネなどの観光にプラスして3泊4日のエーゲ海クルーズが含まれていたからです。
船のデッキで冷えたシャンパンを片手に、(出来る事なら金髪の美女と)紺碧のエーゲ海を眺めてみようなどと、およそガラにも無いことを妄想しての、ギリシャへの旅立ちでした。
さてその結果は・・・、次回から。
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by kanekatu | 2008-08-01 10:41 | ギリシャ | Comments(0)

憂きな中にも旅の空


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